FIAT500 in Tokyo。
大磯から箱根にかけてBMW135iクーペを走らせてきた翌日の3月11日、今度は都内で開かれたフィアット500=チンクエチェントのプレス試乗会に参加してきました。
ワンパターンではありますが、神宮外苑イチョウ並木にパークしたチンクエチェントを道路の反対側から望むの図。SUVとミニバンに前後を囲まれて、その小ささが強調されています。
そのボディサイズは全長3545×全幅1625×全高1515㎜、ホイールベース2300㎜、トレッド1415/1410㎜というところで、今どきの4シーター乗用車としてはかなり小さい部類であります。
1.2リッターモデルのベーシックな車重はヨーロッパ仕様の空車重量では865㎏とされていますが、フル装備の日本仕様では1010㎏になっています。
戦前生まれの先々代フィアット500はイタリアで「トッポリーノ」=ハツカネズミなるニックネームで愛称されていましたが、新型のこの顔の表情、ネズミにも見えますが、その永遠の天敵、ネコに顔にも見えますね。
この試乗車は日本発売記念の200台限定車、「Fiat 500 1.2 8V Lounge SS」というモデルで、前から見える範囲では、フロントバンパー下のフォグランプと、メッキカバーつきドアミラーを特別装備しています。
日本仕様のエンジンはシリーズ最小の1240ccSOHC4気筒で、69psのパワーと10.4kgmのトルクを発生、「デュアロジック」と呼ばれる2ペダル5段MTを介して前輪を駆動します。
想像していたよりずっとよく走る、というのが都内をドライビングした第一印象でした。
若干フロントオーバーハングが長いことに目を瞑れば、プロフィールは見事にチンクエチェントしています。ホイール径は生意気にも15インチで、185/55R15を標準装着。
日本仕様はLounge=ラウンジというスタイルのインテリアが標準装備で、デザイン、仕上げともに安っぽい印象は皆無。クラシックなデザインのシートは座り心地も上々であります。
これもメーターはそこそこ大径ですが、同心円上にタコとスピードを配しているなど、ミニと違って径が大きいことにも必然性があり、デザインクォリティの高さを感じさせます。
センターコンソールからセレクトレバーが生えるデュアロジックは、オートモードではシフトアップ時にギクシャク感がありますが、レバーを積極的にマニュアルシフトしてやるとスムーズに、しかも意外と活発に走ります。
現代のヌオヴァ・チンクエチェント、最もチャーミングなのはこの斜めリアビューだと思いますね。
意外なのはリアシートにも大人が2人、ちゃんと座れること。しかもこうやってバックレストを倒せば、まずまずのラゲッジスペースが出現します。
つまりフィアット500、見た目が可愛いだけの役立たずではなく、実用車として存外マジメに造られたクルマだという印象をうけて、小型車好きの僕としては思いのほか気に入ったのでした。
ま、こういった閑静な雰囲気のなかでも絵になるクルマなのは間違いないでしょう。
プライスはこの200台限定の「SS」が233万円、標準の「Fiat 500 1.2 8V Lounge」が225万円。のちに200万円を切る廉価版が追加されるという噂もあります。
2008-03-19 15:43
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コメント(6)
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サイドから見るとスバルR1に似ているよう見えますね。
シフトノブ周辺も似てる。
by Kom (2008-03-19 17:38)
チンクエチェント復活してスゴくキュートで
イイと思います。(^_^)v
MINI同様売れるんでしょうね。僕もセカンドカーに
欲しいなぁなんて思います。
by Syun (2008-03-19 19:07)
右ハンドルなのが都内では便利だし、違和感もないですね。
ストックヤード見たらほとんど白で、赤も一台ありましたが白が一番似合っていました。
by komi (2008-03-19 21:14)
私もちょっと欲しいなとも思います。
水を差すようなイジワル言っちゃうとビートル、ミニ、チンクエ・・・、サイズ、排気量、駆動方式も違ってて「時代を担うべきベーシックカーなのに懐古趣味のパイクカー(死語?)じゃん!」なんて思っちゃうのは私だけでしょうね(笑)
by Tonotakaya (2008-03-19 22:24)
Komさん、
たしかにシフトレバーの付け根のコンソール部分は500とR2、偶然のように似ていますが、エクステリアに関してはどうでしょう?
なぜならフィアットのデザイナーは、先代500に見えるようなクルマにデザインするという絶対的な使命を帯びているわけで、それ以外のクルマのデザインを意識する必要はまったくなかったわけですから。
Syunさん、
供給量の問題もあってMINIほど売れるかどうかわかりませんが、ちょっと欲しくなるクルマですよね。
komiさん、
白はたしかに似合っていますが、カタログに載っているライトブルーもけっこういいんですね。
先代500にもライトブルーはあったし。
Tonotakayaさん、
> 懐古趣味のパイクカー(死語?)じゃん!
なんて思っちゃう人は、Tonotakayaさん以外にもたくさんいるんじゃないでしょうか。(笑)
実は僕もその一人なんですが、それを分かった上で見てみて、なおかつ乗ってみても、なかなか魅力的なクルマだったわけですね、ヌオヴァ・チンクエチェントは。
なぜなら、これだけコンパクトなサイズの4座実用車で、少なくとも見た目のクォリティがこれだけいいクルマはないし、走ってみても存外しっかり造ってあるのが実感できたのでした。
だから、顔だけフィアット500風じゃなくて、他はこのまま、というモデルがあったりすれば、僕には理想的かも・・・。
by 吉田 匠 (2008-03-20 16:41)
よくわかっておりますよ。
わたしニューチンクエ好きですよ、洒落てて・・・。
by Tonotakaya (2008-03-21 12:43)