2台のマセラティ・グラントゥーリズモ。
横浜で巨大なアメリカンSUVに乗った翌日、今度は箱根で同じくマッチョな、しかしぐっと引き締まったスポーツクーペ、マセラティ・グラントゥーリズモの2台をドライビングしました。奥のブラックが素のグラントゥーリズモ、手前のホワイトが最近バリエーションに加わった高性能版、グラントゥーリズモSであります。
フロントに収まって後輪を駆動するエンジンはいずれもフェラーリの設計になるV8で、グラントゥーリズモが4.2リッターの405ps、Sが4.7リッターの440ps。車重は前者が1950㎏、後者が1955㎏とヘヴィ級ですが、0-100km/h加速はそれぞれ5.2秒と4.9秒、最高速は285km/hと295km/hという超高性能を発揮します。
しかもそれでいて、いずれもキャビンはフル4シーターで、大柄な人間でなければ実際に大人が2人無理なく座っていられるリアシートを備えているのが大きな特徴です。さらに、スポーツGTらしい俊敏な身のこなしと存外に快適な乗り心地を両立させているところも、グラントゥーリズモ系の美点といえましょう。
この2台、エンジン以外で最も大きく異なるのがトランスミッションで、真っ赤な内装が目にも鮮やかなこれは素のグラントゥーリズモのコンソールですが、ZF製の6段ATを通常のクルマと同じくエンジン直後の位置に積んでいます。
こちらはクールなグラントゥーリズモSのコンソールで、トランスミッションはシーケンシャルギアボックスの呼称を与えられた2ペダル6段MTに替わり、しかもそれをリアアクスル直前に搭載するトランスアクスル方式を採用しています。
さらに、SPORTモードを選ぶと排気系のバルブが開いて素晴らしい爆音を奏でるのも、グラントゥーリズモSだけに与えられたエンタテインメントであります。
2台のマセラティGTをトップ写真と反対側から望むの図。プライスは手前の黒いグラントゥーリズモが1530万円、奥の白いグラントゥーリズモSが1750万円。
さて、僕自身がどっちをより強烈に欲しいと思ったか、その点に興味のある方は、10月26日発売の自動車誌『Genroq』12月号をチェックしてみてください。
2008-10-17 19:20
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コメント(4)
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目黒通りを休日に走ると必ずと言っていいくらい、マセラティとすれ違います。つい目で追っかけてしまいますね。
by Mars (2008-10-17 21:44)
先日素のほうに試乗しました。
初めての左ハンドルに緊張しました。
リアフェンダーの張り出しが強くて、後方が全く見えないのは不安でした。それでもフェラーリよりはよく見えるらしいです。
とても固いシートが印象的でした。
by らた (2008-10-18 07:15)
吉田さんはグラントゥーリズモSが気に入ったと思います。
トヨタはレクサスの味付けに悩んでいるようですが、LF-Aはこの2台のマセラティGTを参考にして欲しいです。
by komi (2008-10-19 10:05)
Marsさん、
休日の東京、目黒通りは、輸入車オンパレードの観ありますね、たしかに。
らたさん、
初めて運転した左ハンドルがマセラティ・グラントゥーリズモとは、何たる勇気、素晴らしい!
komiさん、
ご考察、なかなかのもので・・・。
レクサスがマセラティを参考に、う~ん、いいかもしれませんね。
by 吉田 匠 (2008-10-21 13:20)