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SSCC│TAKUMI YOSHIDA So-net blog

ルフトハンザのファーストクラス。

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今、あるイベントの取材ためにオーストリアに来ているんですが、その往路のルフトハンザ、成田-フランクフルト便で、久しぶりにファーストクラスに乗りました。成田のチェックインカウンターにいったら、地上スタッフの女性から「吉田さま、本日はファーストクラスをお取りしてあります」、といわれたのです。

おそらくビジネスクラスが満席で、何人かをファーストクラスに割り振ったのだろうと思いますが、こんなラッキー、断る馬鹿はいません。ちなみに各社のファーストクラス、正規のチケットを購入して乗っている人はそう多くはなく、今回のようなビジネスクラスからのアップグレード等で乗っている人が大半だという話を聞いたことがありますが、たぶんそれは大きく違ってはいないと思います。

僕もこれまでに、今回と同様のケースや、自分のマイレッジを使ってアップグレードするなどして、いくつかの航空会社のファーストクラスを経験していますが、ルフトハンザのフランクフルト便のそれは、なかでもちょっと特別な印象があります。それは上の写真からも分かるとおり、ボーイング747-400ジャンボの2階のフロアにセットされているからです。

1階のフロアから隔絶された2階フロアに16席、というエクスクルーシブな空間が、独特の落ち着きを生んでいるんですね。とはいえ同じルフトハンザでもミュンヘン便の機体はすでに747ではないので、ファーストといえども1階フロアの前端に位置していて、特別の隔絶感はありませんし、ルフトハンザ以外のキャリアもファーストは1階の前端にあるものが大半のようです。

747ジャンボは燃費などの効率が悪く時代の要求に沿わないため、世界の空から消えていく運命にあるようなので、このルフトハンザ機のような落ち着いた空間を満喫できるのは、そう長いことではないでしょう。そう思ったら、今回のフライトの往路が、なにやら貴重な時間に思えてきたものでした。

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ところでファーストクラスというと、食事やワインもビジネスクラスよりグレードアップされているはずですが、しかしこの点にはさほど大きく期待しない方がいいと思います。上の写真は食事の前にブラディメアリーを頼んだときのものですが、小皿に乗った突き出し風おつまみのようなものも、最近は日本のキャリアのビジネスクラスでも出てきます。

「食事の前にお酒を何か?」と尋ねられると、普段はたいてい赤ワインを頼むのですが、今回は久しぶりにブラディメアリーにしてみまして。でもこれ、あまり正解ではなかったです。

ブラディメアリーを頼むとトマトジュースをベースにするのではなく、ブラディメアリーミックスというドリンク缶をベースにして、そこにウォッカを加えて出してくれる航空会社もあるんですが、そっちの方がスパイシーで圧倒的に美味なんですね、多くの場合。今回のルフトハンザはトマトジュース派だったので、それを頼んだことをちょっと後悔したのでした。

いずれにせよ、ファーストクラスは食事に過大な期待をせず、シートとその周辺の空間の余裕を愉しみ、身体を休めるためのものだと考えるべきでしょうね。空間の余裕は、仕事もしやすくしてくれるので、今回も僕はフランクフルトまでのあいだに、短い原稿ですが1本を仕上げることができました。
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らた

カクテルへのこだわりも、吉田さんらしいですね。
お仕事も、ちゃんとなさっていて、さすがです。
A380、シンガポール航空の、スイートクラスに、ご搭乗の機会がありましたら、また、レポートして下さい。
by らた (2008-06-01 13:35) 

Tonotakaya

2階は隔離された空間でエンジンから遠いせいもあってか至極静かでリラックスできますよね!その上ファーストクラス!でドイツへのフライト羨ましい限りです!(本来ファーストは2階にあるべきかと以前から疑問に思ってました)
強くフルボディの赤が無かったら私の場合、ボンベイサファイアのミニテュア複数とトマトジュース缶ごと トニックウォーター缶ごと、レモンスライス(あればオリーブも)などを貰ってテキトーに(笑)自分でつくってヤルのが好きでしたが近年は簡単にはくれませんね・・・、血栓症の危険性やセキュリティの問題、航空業界の経営状況によるためでしょうな。
空の旅も愉しみが薄れた感あり、エアバスA380に若干の期待!
by Tonotakaya (2008-06-01 18:13) 

炎遊人

小生も年がら年中出張で飛行機を利用しており、その航空会社のアップグレード券でFクラスを利用しています。 当初のころは分不相応な空間にドギマギしていましたが、現在は何の感慨もなくなりつつあります。 これって一般市民が持ってはいけない感覚だと考えています。
でも、なんだかんだいって、この優越感は最高なんですよね。
しかし、LHのFクラスは隣と並んでしまっているのですね。 最近の主流は独立または個室ですから古さは否めませんね。
A380の導入でどのように変わるのか楽しみです。
by 炎遊人 (2008-06-02 04:48) 

吉田 匠

らたさん、
A380には興味ありますが、シンガポール航空に乗る機会はなかなかなさそうですね、残念ながら。

Tonotakayaさん、
747、気流が悪いところでも揺れが少なくて安定しているし、事故は非常に少ないし、乗る側の立場からするとけっこう好きな機体でしたが、そろそろ退陣の時期ですかね。
初飛行はたしか1969年なので、もうすぐ40年になるわけだし・・・。
A380はどんな乗り味の機体なのか、ちょっと気になりますね。

炎遊人さん、
そう、ファーストクラスのあの余裕の空間に慣れてしまうのはマズイと思いますね。
フランクフルト便ルフトハンザ747のファーストのシートは、僕の知る限り7~8年前からこのスタイルですから、たしかに旧いんですね。
ただし、同じLHでもミュンヘン便は機体が新しいA340なのでシートもまったく別のアレンジで、おっしゃるとおり独立型になっていますね。
by 吉田 匠 (2008-06-02 16:08) 

TAKA

ファーストクラス良いですね。
もう20年ぐらい前に乗ったきりです。
by TAKA (2008-06-04 11:10) 

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